Google Analytics 関連書籍

アクセス解析、特にGoogle Analytics(以下GA)について、中級レベルの本を数冊読んで勉強したので内容をメモ。

現場でプロが培ったGoogle Analyticsの使い方

現場でプロが培った Google Analyticsの使い方 (WEB PROFESSIONAL)

現場でプロが培った Google Analyticsの使い方 (WEB PROFESSIONAL)

今回GAに関する本を数冊読んだが、これが一番示唆に富む内容だった。多くのアクセス解析本がECサイトを題材として扱っているのに対し、これはメディアサイトの運用に関する内容であったため、自分の関わる業種と近い部分が多かったのもポイント。

Google Analyticsの設計思想を理解する

つまり、Google Analyticsのメニューは、因果関係順に並んでいるのです。

GAに触り始めた当初は、とにかく「どこに何があるのかわかりにくい」という印象を持っていたが、この一文でその煩わしさの大部分が解決され、実際に操作がラクになった。もともとUrchinという有料アクセス解析サービスを買収してGAが誕生したようだが、そのときのUIと比べて解説してくれているので、設計思想がよりわかりやすくなっていた。

Webトラフィックの基本モデルを理解する

指標をさっと見て問題やチャンスに気付くには、Webトラフィック全体をモデルとして理解し、細かな事象にとらわれず、全体の傾向をしっかり把握する必要があるのです。

  
このモデルがイメージできていれば、その後の分析に伴う仮説構築が行いやすい。このあたりはGAのヘルプや他の本には記述がないので、非常に役立つ概念だった。

分析の基本は、「分割」と「比較」

そもそも「分析」とは、人間を器官に、器官をタンパク質に、というふうにものごとを細かく分析して考えていく、近代科学のもっとも基本的な方法論のことです。

分析の基本は、上記のように「細かく分割して見ること」であり、また「比べて違いを見ること」である。GAでは、前者はアドバンスセグメントや各種ピボットテーブルなど、後者は「過去と比較」や「比較ビュー」が用意されている。

アクセス解析とは、データ収集⇒仮説構築⇒検証の繰り返し

Google Analyticsって、罠だらけですね…。

GAを用いることによってたくさんのデータを得ることはできるが、それを表面的に鵜呑みにしていては罠にはまってしまう。単純に離脱率が高いから悪いページと判断するのではなく、他の様々な角度からも見ることで、より深く考えた上で仮説を立てるべきと説いている。
この仮説構築のストーリーは本の中でも多くのページを割いて解説しており、こうして何度も反証可能性を検討しながら進める様子を読んでいると、いかに想像力や経験が必要とされるタフなプロセスかということが実感できる。


Google Analytics アクセス解析の極意

集客力を飛躍的に向上させるGoogleAnalyticsアクセス解析の極意

集客力を飛躍的に向上させるGoogleAnalyticsアクセス解析の極意

集客→誘導→ゴールというコンバージョンプロセスに沿ったスタンダードな内容。マーケティングツールとしてGAの指標をどう見ていけばよいかの参考になった。


ECサイト4モデル式 Google Analytics経営戦略

ECサイト4モデル式 Google Analytics経営戦略 (ビジネスアスキー)

ECサイト4モデル式 Google Analytics経営戦略 (ビジネスアスキー)

個人商店などの経営者向けの内容。タイトル通り、事業のポジショニングなどの戦略に関する話が多く、あまりGAのテクニカルな話は出てこない。

ニーズとウォンツの違い

ニーズ・・・欠乏感を充足したいという欲求
ウォンツ・・・具体的な対象をイメージした獲得欲求

  
今までこの両社の定義についてちゃんと意識したことがなかったのでスッキリさせることができた。本の内容では、これと品種数の軸でマトリクス化した4象限ごとに戦略を立て、SEMアクセス解析もそれに従った運用にすべきと説いている。
弊社のアバター事業であればニーズ多品型モデルに当たると思われるので、ニーズをウォンツに引き上げることを念頭に、特に「ユーザーのロイヤリティ(リピート回数、滞在時間、平均ページ閲覧数etc.)」の項目を注視すべきと思う。