日本で一番社員満足度が高い会社の非常識な働き方
- 作者: 山本敏行
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2010/11/30
- メディア: 単行本
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何のために働くのか?
ECスタジオの定義する幸せとは「心の豊かさ」であり、心の豊かさを構成する3つの要素、「経済的豊かさ」「時間的ゆとり」「円満な人間関係」を社内にも社外にもITを通して実現していくことがミッションです。
数字に固執すると社員が無理をし、顧客に迷惑をかける可能性があります。
明日の仕事が楽しくないというのは、その先の自分の夢ややりたいことにつながっていないからなのではないでしょうか
今回この本の中には、いろいろと細かい『社員に優しい制度』や『便利なサービス』が書かれていたが、そんなことよりも一番素敵だと思ったのが、こうした経営理念を明文化している部分である。
仕事をしていると、結局最終的には「自分にとっての幸せとは何か?」というところにまで突き詰めて考えないと判断ができないことも多く、ここについてきっちり定義しているのには好感が持てる。中でも、経済的豊かさだけにフォーカスしないと堂々と言い切っているのは珍しいと思う。最近調子の良い某業界の某企業あたりからは、「たくさん稼ぐことで法人税を多く納めているのだから立派な社会貢献だろう」という言い分を良く聞くが、それがいつまで続くか個人的には疑問に思っている。
ちなみに、「売上数値への固執⇒人が潰れる⇒顧客に迷惑をかける」のコンボは、自分の会社でもよく見かける悪いスパイラルである。数値でしかマネジメントができないとこうなってしまうのでは。本当は数値の前に経営理念や実現したい未来像が必要で、何のための目標○○億円なのかわからないまま働くのは不幸なことだなと思う。
小さいことは良いことだ!?
会社規模が大きいほど、リスクが大きくなります
これも最近よく思うこと。会社がある程度の規模になると、会議や調整で本当に手間がかかる。感覚では、業務の半分くらいはそういった社内調整のための工数が発生している気がする。マネージャーと名のつく人に至っては、8割くらいそうなのでは?
このあたり、サイバーエージェントはうまくやっているなと思う。次々に事業を分社化して、5人程度の小さな子会社をたくさん作って独自の裁量を持たせている様子。必要に応じて横串のノウハウ共有会などでグループとしての強みも生かしているようだし、さすがサービス名が「アメーバ」だけあるなと。