売るコピーの39の型
- 作者: 有田憲史
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/04/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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コピーに必要なのは50%の商品知識と30%の常識と20%のクリエイティブセンス
教育、調査、営業、制作までなんでもやるような今の業務では、コピーライティングの重要性を日々実感しています。ブログのタイトルはもちろん、メールマガジン、バナー、DM、レポートのメッセージラインにだって応用可能です。
- コピーを考える上で一番大切なのは、商品を知り尽くすこと。センスはあとからついてくるので、はじめのうちは0でも心配なし
- 商品をよく知った上でコピーの型をベースに表現のアプローチを発想していくことで上達する
これまで「センスだからしょうがないか」と思っていましたが、こちらの本では、「コピーに必要なのは50%の商品知識と30%の常識と20%のクリエイティブセンス」とのことです。型を覚えて練習すれば、上達するものなのかと、ちょっと安心しました。
売るコピーには型がある
本では39個の型が紹介されていましたが、その中から、自分の業務ですぐ使えそうなものだけメモとしてピックアップしておきます。
不快、不満などの「不」の状況に焦点を当てる
- 社内で眠るだけでは、肌荒れは直らない。(タケダ)
損をしているのだと気づかせる
- 汗をかいて、高い物を買いに行ってませんか?(アスクル)
商品への要望を客の声で語る
- 安いだけでは困る。ソフトやメモリも必要だし、品質にもこだわりたい。でも高いのも困る。(富士通)
比較対象を引用して説得する
- 飲み水は気にするのに、毎日のお風呂は無関心?(セコムアルファ)
商品を手に入れない未来を予言する
- 定年を迎えるころ、住宅も定年を迎える。これでは豊かな老後は望めない。(旭化成ホームズ)
自分の業務では、ある程度高額な企業向け商品を売らなければならないので、この本に書いてあることは全て使えるわけではありません。しかし上にピックアップしたようなヒントはとても参考になりました。
例えば「ECサイト向けユーザ―テスト」という商品であれば、こんなアプローチでしょうか。リスティング広告なんかで反応を比較してみたいところです。
- 電話対応に取られる時間、減らしませんか?(不満不便の解消)
- 昨日は、10人が買うのをあきらめています(損に気づかせる)
- やった方がいいのはわかってるんだけどね、よくわからなくて(代弁)
- リアルのお店はあれだけおもてなしにこだわるのに、サイトは普通なんですね(比較)
- プロのノウハウを吸収しますか?それともずっと自己流でやりますか?(未来)
よくコピーライターの修行で、「その商品について100本のコピーを書け!」なんて聞きますが、やみくもに100本思いつこうとするのではなく、こうした型に沿ってアイデアを出していけば効率的だし当たる確率も上がるのではと思いました。
人が思わず反応してしまう言葉
人が反応しやすい言葉として、以下のようなフレーズが紹介されていました。コピーやタイトルで利用できればと思っています。
- エール大学の心理学社のピックアップ
- あなた、愛、お金、成果、健康、発見、節約する、簡単、実証された、安全、保証する、新しい
- ジェイ・C・レヴィンソンのピックアップ
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また個人的には、下のTwitterアカウントもおすすめです。よく名コピーが流れてきてハッとさせられます。
こうしてちゃんと型を知るまでは、コピーライターってフワフワしてうさんくさい商売だなーと思っていたのですが、なるほど観察力や経験、鍛錬が必要な、脳に汗をかくようなハードな業務なのかと印象が改まりました。