Windows8ファーストインプレッション(後日談)


会社ブログ15本目です。
時流に乗ってWindows8について書いたところ、人気の記事となりました。

ちょうどその直後、このWindows8を生かすためのハードである『Surface』が発表された訳ですが、なるほど、これだけ見たらちょっと欲しくなります。


Surface by Microsoft

そして記事を書いて数日後、このWindows8をタッチパネル付きのパソコンにインストールして、指を使った操作を試してみました。


「なるほど、これはこれで楽しいし、新しいユーザー体験だな。」


そう感じました。


メトロUIはマウスで使うものではなく、完全にタッチ操作に最適化されているように思いました。マウス操作はあくまでオマケで非常手段だと。

だからこそ、ますますこの「割り切れなかったOS」を不憫に感じてしまいます。

Surfaceも素敵な製品なんですが、こうした持ち運びに便利なサイズの筐体で、僕はExcelの作業やPhotoshopでバナーを作ったりしたいとは思いません。


この割り切れなさを「妥協」として、後日、長谷川泰久さんのブログでも、同じ趣旨のブログ記事が上がっていました。

一見、便利なわけですが、メトロとデスクトップという2つの顔をもつ Windows 8 が、利用者体験の妥協に繋がると考えられます。両方とも使えるようにするというコダワリが、利用者の混乱を生んだり、開発・設計を難しくすることもあり得ます。

妥協の先にあるデザイン視点 : could

おそらくMicrosoftの開発の方々も、相当悩んでの決断なのではと察しがつきます。なぜこうしたハイブリッドの仕様にしたのか、答えの一つがこちらの記事に書かれていました。

シノフスキー氏の言う「アプリケーションのユーザーインタフェースを設計する上で、一番大きなファクターは画面サイズ。だからPCとタブレットは同じプラットフォームのほうが望ましい」という意見は、氏へのインタビューの中で一番腑(ふ)に落ちた部分だった。

本田雅一のクロスオーバーデジタル:Windows 8は創造性を犠牲にしないか?――開発責任者インタビューを終えて (1/3) - ITmedia +D PC USER

この記事を読むと、「同じ大きさのディスプレイには同じインタフェースが必要だ」という考え方から、先の仕様が決められたことがわかります。

一方でAppleの方は、「コンテンツを消費するデバイスと、本格的な制作を行うデバイスとは違うインタフェースであるべき」という考えに基づいて、MacbookiPadなどを設計しています。

このあたりは対照的だなと感じましたが、少なくとも自分の周り、特にITに親しみのない高齢者の方々にとっては、後者の割り切りの方がフィットするように思います。

ただどちらにしても、マウスを用いて細かいターゲットをポイントしたり、ドラッグをしたり、左右クリックを使い分けたりといった操作は苦手な方は多いので、タッチディスプレイを前提としたソフトウェアが一般化していくことには期待しています。