『ジャンプ率』を意識して、見やすいWebサイトをデザインしよう(後日談)

会社ブログ24本目です。

ジャンプ率』、最近自分の中でブームなんです。ブームという一過性のものではないのですが、これから起こるタブレット端末の普及に伴うWebデザインの変化の中で、必ずキーになる概念だと思っています。

ジャンプ率』が低いサイトは、ストレスフルなサイトである

サイト改善の仕事でユーザーテストをやっていても、「サイトがごちゃごちゃしててますね…」なんて声を本当によく耳にするんですが、大概はこの『ジャンプ率』の低さに起因していることが多いです。

情報の強弱がつけられておらず、どこから見ればいいのかユーザーがわざわざ判断しなければならない状態、これが「ごちゃごちゃしている」という言葉で表出してしまっているのです。

Webが紙媒体に近づいていく

これまでのWebデザインでは、横長のファーストビューにいかに情報を詰め込むかが大事でした。そしてその結果ターゲットが小さくなってしまっても、マウスがあるのでそれほど操作に問題もありませんでした。

一方でこれからのWebデザイン(もはやWebデザインと呼ぶものなのかはわかりませんが)では、まず端末は縦長にもなりうる、フリック操作によってスクロールを苦にしなくなる、雑誌のようにペラペラとめくる操作も入ってくる等々、より「紙媒体」に近い環境で見られることを想定しないといけません。

つまりWebは「じっくり見るもの」ではなく、「ザッピングされるもの」という傾向がより強くなると感じています。

iPad第3世代は、新しいユーザー体験を提供した

iPad第3世代とAppleのサイトの組み合わせを試したとき、「これは新しいユーザー体験だな」と感じました。ネットワークに繋がった『紙』を自在に操る感覚です。

スペックや筐体だけ見るとそれほど大きな変更のなかったiPad第3世代ですが、Retina Displayがこんなにもユーザー体験にインパクトを与えるとは。


その昔、SONYが『ウォークマン』を開発したことによって、それまで家の中で楽しむものであった音楽を外に持ち出すことに成功し、新しい音楽体験を提供しました。

今回のiPad第3世代の開発は、それと似たようなパラダイムシフトが起こったのではと個人的に感じています。つまり、ネットワークに繋がったインタラクション可能な『紙』を、自在に外に持ち出すことができるようになったということ。これにより、今後の生活が大きく変わってくるのではという期待をせざるを得ません。


最近iPadの記事ばっかり書いていますが、シニアのIT利用環境を考えたとき、どうしてもここは外せないんですよね。次も続きます。