人を動かすテクノロジ
- 作者: B.J.フォッグ,高良理,安藤知華
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2005/11/17
- メディア: 単行本
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所感
「説得」という切り口からコンピュータやシステムを考え直すという本。説得というと大げさだけど、実際Webサービスに携わるものであれば、そのほとんどがユーザの説得の繰り返しだということに気付かされる。特にユーザエクスペリエンス調査なんて、人を説得するストーリーをどう作るかという仕事だし。
実験心理学の本というだけあって、諸所に実験の説明があって個人的には懐かしかった。こういう切り口でいけばもっとたくさん実験なり研究できたのかーと、ちょっと研究室が恋しくなる感じ。やっぱり人間の特性に迫るっていうのは独特の面白さがあるなと。
自分にとっては非常にInsightの多い本で、本が付箋でいっぱいになってしまった。
キーフレーズ
Captology = "Computer as Persuasive Technologies"
人の態度や姿勢、行動を変えることを目的として設計された対話型コンピュータ
説得に用いられるコンピュータは、次の3つのうちのどれかとして振舞う
ツール
手順の省略、カスタマイズ、監視 等
タイミングの神『Kairos』
メディア
シミュレータ
ソーシャルアクター
キャラクタの擬人化、コミュニケーション
自分と似ていると感じたときほど説得力が高まる
コンピュータに褒められるとこちらもプラスの印象を持つ
アクターの例⇒たまごっち
信頼性が高いほど説得力が増す
広告のレイアウトや密度等の外見から初期評価することが多い
権威ある組織による運営 Halo効果
信頼性=信用性(公平公正さ)+専門性(知識経験)
競合相手へのリンクがあると信頼できると評価されやすい
使いやすいサイトは信頼性のポイントを獲得できる
⇒サイトで何をすべきかがユーザの推測と一致すること
社交的比較
他人、特に尊敬する人と自分を比べて行動を変える
やる気を起こす7つの内因性要因
空想、好奇心、挑戦、コントロール、競争、協力、表彰