10年先を読む長期投資
- 作者: 澤上篤人
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/04/11
- メディア: 新書
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所感
近年の金融業界の傍若無人ぶり、無い物を在ると言い張って失敗したときだけ助けを求める厚顔ぶりが頭にきている自分にとって、今回の本は「投資は悪だ」という概念を転換させてくれた。
折りしもここ1ヶ月で株価は世界的に大暴落、数年に一度のバーゲンセールが始まっているので、せっかくの機会だから仕込をしておこうかと指南書を探していたときに見つけた本。
さわかみファンドは長期投資で有名らしいが、この本にはその投資哲学がわかりやすくまとめられている。基本は、10年後に自分がなってほしい世の中に必要とされる企業に投資すること。企業を応援することで世の中をよくしようとすること。
ああ、金融ってもともとこういう考えから始まったんだな、最初はまともな世界だったんだな、と感じさせられた。
Web業界にいる自分としては、個人的には人知やコミュニケーションを通した満足感を提供する企業が必ず社会に必要とされると思っているので、その辺りをこのバーゲンで物色してみたいところ。あと正直、日本はハード中心の「ものつくり」の呪縛や神話からいい加減早く脱皮すべきだとも思う。
キーフレーズ
貯蓄から投資へ
貯蓄は財政投融資として高度経済成長で効率的に使われた
預貯金は間接金融⇒銀行に利ざやを抜かれるだけ
応援したい企業があれば直接金融で
長期投資家
景気の大きなうねりのみを見ている
短期的な株価の上下に一喜一憂しない
どんな社会に住みたいのか、どんな社会を子孫に残したいのか
街に出て活気を実感しながら利食いする
応援したい企業の株は全て売らず、数分の1を残して売り買い調整していく
夏枯れ相場
長期投資ファンド
おらが町ファンド
せっかくの剰余資金は地元の発展のために使う
預貯金では結局中央に持っていかれてしまう
投資とは
資金を自分の夢や価値観に沿った方向に投入していくこと
なんのために、どんなところへ