ブルーノ・ムナーリ展

『偉大なデザイナーはたくさんいる。しかし、偉大なデザインの先生はブルーノ・ムナーリだけかもしれない』by 深澤直人
Amazon.co.jp: ファンタジア: ブルーノ ムナーリ, Bruno Munari, 萱野 有美: 本

『ムナーリという人は、生涯「わかること」「発見すること」「想像する/創造すること」とはどういうことかを追いかけ続けた人だったんだな』
ブルーノ・ムナーリ展 アートの楽しい見つけ方/横須賀美術館:DESIGN IT! w/LOVE


ということで、休日にはるばる横須賀まで遠征することにした。

ブルーノ・ムナーリ展 アートの楽しい見つけ方
横須賀美術館
2010年6月26日(土)〜8月29日(日)

所感

まず横須賀美術館の立地環境に感動。目の前に海が広がっていて、芝生の広場が美術館の前と屋上にも。建物もすごく素敵で、著名な建築家の方の設計の様子。

横須賀美術館に行く | 情報デザイン研究室


作品の方で印象的だったのは、一貫して「見る人に向けて余白を残している」ということ。ここまでは私が描きました、さてあなたはどう受け取りますか?と投げかけるような作品が多いように思った。見る人やコンテキストによって変わる鑑賞体験全体をデザインしてるようで、今の仕事でも考えることの多い「長期的使用体験」「モノと人との関係性」についてのヒントを得られた感じ。


また、デザインの前には必ず「問題定義」があるべきという部分にもとても共感した。これは棚橋さんの書評にもある通り。確かに深澤直人さんとも近い気がする。

デザインの方法とは、適切な問題を定義し、その問題の解決案を具体的に創出するための考える方法だということを誤解せずに理解する必要があるのだと思います。
モノからモノが生まれる/ブルーノ・ムナーリ:DESIGN IT! w/LOVE

キーフレーズ(展示物の解説より)

  • 遊びやおもちゃは出来上がったものではなく、利用者が参加できるものであるべきだ

機械は芸術作品にならなければならない

  • 彫刻の要素とは、鑑賞することで文化的な生活を送れるようにすることが重要
  • 見る人が自由に色や形の関係を読み解くことができる
  • 何かを複雑にするのは簡単だが、単純にするのは難しい
  • イデアの前に、問題定義のステップが必要