デザイン学会ポスター発表

7月2-4日にかけて長野県上田市まで出張し、長野大学で行われたデザイン学会に参加してきたので感想とメモを掲載。

日本デザイン学会 第57回春季研究発表会


学会参加なんて大学院以来だから5年振り?今回は、共同研究として1年近く取り組んできた社内でのHCDプロジェクトをポスター発表という形にまとめたもの。概要原稿をid:stj064が主に書き、YDA浅野先生が監修、YDAの学生がポスターを作成してくれた。

『Web サービスをスケッチする-HCD プロセスにおけるスケッチからプロトタイピングへの手法研究』
(↑上記リンク先から概要PDFのダウンロード可能)



(↑当日発表用のポスター)


期間中の様子は下記ブログを参照。

第57回日本デザイン学会春期研究発表大会 初日 | 情報デザイン研究室
第57回日本デザイン学会春期研究発表大会 2日目 | 情報デザイン研究室
第57回日本デザイン学会春期研究発表大会 3日目(最終日) | 情報デザイン研究室
Maverick In Enterprise: 日本デザイン学会 第57回研究発表大会 I
Maverick In Enterprise: 日本デザイン学会 第57回研究発表大会 II
Maverick In Enterprise: 日本デザイン学会 第57回研究発表大会 III

ポスター発表


会場は思ったより狭く、普通の教室の半分ほどのスペースに20枚以上のポスターが…。発表の時間帯は人でごった返してしまい、ずっと説明に立ってるのは大変な感じだった。(上の写真は発表時間「外」のもの。)

さすがに全国から人が集まってきているだけあって、説明をした中には、北海道や仙台、大阪、九州などから来ている方々も。はこだて未来大など、情報デザイン分野では有名だけど普段東京ではなかなかお会いできない方々とコンタクトがとれたのがよかった。

また、今回は学生の参加が多かったため(半分くらい?)、もう少し企業で働いている人同士で、現場ベースの情報交換ができるとよかったかなとも思った。まぁその辺は東京のセミナーでやれって話か。

とりあえず、ポスター発表自体は初めてだったが無難に終えることができてホッとした。今回学会に参加して思ったのは、ここは事象をできるだけモデル化・一般化して議論をすることに価値があるところなのかも、ということ。今自分が所属しているのは企業という営利団体だが、こうして現場で起こったことを発表のタイミングで無理くりにでも整理・モデル化し、外部と共有し、持ち帰ったモデルをまた現場で試してみるというプロセスによって、仕事の進め方もより強固なものになっていく気がする。今回でだいたい要領がつかめたので、今後も機会があればこうしたアカデミックな場でも情報発信していきたい。


気になった発表をピックアップ

直接聞いた発表

■コンセキメソッドのウェブサービスへの適用
 ⇒10種類の「痕跡」、5種類の「楽しさ」それぞれの分類がおもしろい。Webでエンターテインメントに関わっている人には参考になりそう。

■手の行為と現象の動きをモデルとしたインタラクションデザイン
 ⇒ちょうどスマートフォン隆盛のタイミングでよい発表。コピー機分野ではタッチパネルなんて今さらなんだろうなと。

■人間中心設計を活用した魅力的な携帯端末UIの提案手法の研究
 ⇒産学共同研究として同じようなプロセスを踏んでいたので。

■非対面的議論を支援するアプリケーションの開発
 ⇒このアプリケーション、うちのサイトですぐ公開したいくらい完成度高かった。デモはこちら→http://morozumi.design.tohtech.ac.jp/infod/discus/

追記

まぁ、ちょっと、ここに載せてない発表の中にはヒドいスライドとかもあって、これがアカデミックとエコノミックの危機感の差か、とまじまじ実感した時間帯もあったのだが…。デザイン学会で発表がデザインされてないってどうなの、それ。