日本で一番大切にしたい会社
- 作者: 坂本光司
- 出版社/メーカー: あさ出版
- 発売日: 2008/03/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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所感
最近ちょうど様々な会社のことについて考える機会があったので、評判のよかった本書を通読。こんな会社があったのか、と期待通り感心させられる内容だった。いくつかのエピソードでは、先日読んだ「ダウンシフターズ」の本とリンクする概念もあって、事業やライフスタイルのサスティナビリティ(継続可能性)について、よい指針を示してくれた。
また2冊を通してもうひとつ思ったことは、都会でしかできないこと、大人数でしかできないことの優位性がだんだん薄れてきているのでは?ということ。オンリーワンの商品を作るための意思決定のスムースさ、新しいニーズに素早く対応する機動力や柔軟性など、変化が激しく成熟した社会において企業に必要とされる要素がちょうど変わり目にきているように感じた。
今回読み取った「ローカル」「ミニマム主義」「ダウンサイジング」「継続性」「社員満足度」「社会貢献実感」などのキーワードは、今後の自分のキャリア展開にぜひ上手に取り入れていきたい。
キーフレーズ
会社経営とは「五人に対する使命と責任」を果たすための活動
- 社員とその家族
- 社員が自分の所属する会社に不平や不満を持っていてはニコニコ顔でサービス提供できない
- 外注先・下請け企業の社員
- 顧客
- お客様の心の奥底にあるニーズを揺さぶり、新しい市場を創る
- お客様がいなければ創ればいい。創ることが会社の本当の使命
- 地域社会
- 株主
本当にいい会社とは、継続する会社です
- 業績や成長は継続するための手段にすぎない
日本理科学工業
- 幸福とは
- 人に愛されること
- 人に褒められること
- 人の役に立つこと
- 人に必要とされること
- 2〜4は働くことによって得られるもの
- 社会の役に立っているという自負が、社員のモチベーションを高めている
伊那食品工業株式会社
- いい会社をつくりましょう
- 人件費はコストではない。目的である、社員の幸福を実現するための生活費
- わが社が一番大切にしているのは社員です。社員に残業させることはできません
- この世になかった商品をつくり続ければ、敵などできるわけがありません
- 急成長して大きくなった会社は、いつか必ず、取引先や顧客、社員に迷惑をかけることになる
中村ブレイス株式会社
- 私たちの仕事が世のため人のために役立っているという自負、満足感
- 弱者のための物づくり産業が日本には必要なのです
株式会社柳月
- 私たちは、お菓子を通じて家族の絆を結び、人と人との心を結びます