ザ・ゴール2 ― 思考プロセス

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

TOC (theory of constraints:制約理論)とは

イスラエル出身の物理学者エリヤフ・ゴールドラット博士(Dr. Eliyahu M. Goldratt)が提唱した生産管理・改善のための理論体系。SCMの背景理論の1つともいわれる。

TOC(theory of constraints) − @IT情報マネジメント用語事典

泣く子も黙るTOC。今までTOCと聞くと、「あぁ、生産管理のボトルネックのあれでしょ?」というくらいの知識しかありませんでしたが、今回この本を読んでもっと上のレイヤーの話なんだなと再認識しました。

ちなみに、「ザ・ゴール1」を読まずに2から読んでしまいましたが、特に問題ありませんでした。むしろマーケティングに関わる人はこちらだけでもよいくらい。

例によって小説テイストで書かれているので、いわゆるハウツー本のような重たさがなく、読みやすかったです。

<思考プロセス>がいかに重要か

  • 現状問題構造ツリー
    • まず最初に、その状況におけるすべての問題を関連づける因果関係を図に表す
    • 1つか2つのコアの問題が、他の全ての問題の原因である
    • 問題のほとんどは症状であって、問題ではない。これをUDE(Undesirable Effects)と呼ぶ
    • 代表的なUDEをいくつか挙げるだけで、コアの問題は見つけられる
  • 流通やマーケティング、販売などのビジネスのありとあらゆる局面に制約条件は存在しており、これを排除していかに効率よく企業活動を運営するかがTOCの本質なのだ

現状問題ツリーの例(「思考プロセス」より)

なるほど、ビジネスのコアの問題を探り当てることと、生産流通におけるボトルネック工程を見つけることとは、「制約条件を排除して効率的に企業活動を行う」という意味で同じアプローチです。

今の自分の仕事に当てはめてみると、生産能力というのはユーザーテストを行う能力(人的リソース、設備等)であり、ボトルネックは…営業でしょうか?やはりどうしても案件と案件の間が空いてしまう場合があり、「全ての生産能力を販売している」とは言えない状態だと思います。

また以前読んだ『イシューからはじめよ』の、「問題の解決より問題の策定にリソースを傾けるべき」という主張とも通じるところがあるなと思いました。

マーケット・セグメンテーションのメリットを活かす

本では、実際に主人公が企業内の問題を解決していくプロセスを通して、マーケティング的にも学ぶところが多かったです。

  • マーケティングとは、新しい策を打ち出す事ではなく、マーケット・セグメンテーションのメリットを活かすことにある
  • マーケット側の価値観を高めるには、必ずしも製品を物理的にアップグレードする必要はない
  • 製品の説明から始めるのではなく、まず買い手側が抱える問題を指摘する(現状問題構造ツリーを用いて)

セグメンテーションのメリットを活かすというトピックでは、「飛行機の座席」の例が挙げられており、なるほどなと思いました。全く同じ「飛行機の座席」でも、対象となる人や状況によってその価値は変わり、それが最大のところで販売しています。もちろん、このときに製品を物理的にアップグレードしているわけではありません。

とかく製品やサービスの料金は、原価を元にした価格表を作って一律にしてしまいがちですが、こうした『市場側からの価値』に基づいたアプローチはぜひ取り入れたいなと思いました。

初めてiPadを持つシニア層におすすめのアプリまとめ(後日談)

会社ブログ25本目です。

このお盆休みを利用して、義理の父母の家にiPadをセッティングしてきたので、ネタにさせていただきました。おすすめアプリは上記ブログでまとめたので、こちらでは事の顛末や、渡すまでにやった詳細なタスクを記録しておきます。

テレビ電話がしたいんだけど…

今回の話は、義理の父母から「テレビ電話はどうやったらできるの?」と相談されたのがきっかけでした。Webカメラさえあれば何とかなるのでしょうが、いかんせん向こうのパソコンはWindowsXP、かなり古いものなのでちゃんと動くかわかりません。

そこでこの際、iPadを使うことをおすすめしてみました。向こうでは犬を飼っているので、家の中を自由に移動できるiPadの方が楽しく電話できると思ったのもあります。

ちなみにお二人とも今年で61歳。東京からは飛行機と電車を乗り継いで5時間かかる小さな港町に子供のころから住んでいるそうです。携帯のメールは使えるものの、インターネットはヤフーニュースと娘のブログをチェックするくらい。もちろんネットで買い物などしたことはありません。

事前準備:ハード編

向こうの家の近くには大きな電器屋がないので、必要なものは全てこちらで購入して持っていきました。

アップル iPad 2 Wi-Fiモデル 16GB MC979J/A(ホワイト)

アップル iPad 2 Wi-Fiモデル 16GB MC979J/A(ホワイト)

Simplism iPad 2 レザーフリップノートケース スタンド機構付き オレンジ TR-LFNCIPD2-OR

Simplism iPad 2 レザーフリップノートケース スタンド機構付き オレンジ TR-LFNCIPD2-OR

プリンストン iPad/iPhone/iPod touch専用タッチペン (ブラック) PIP-TP2B

プリンストン iPad/iPhone/iPod touch専用タッチペン (ブラック) PIP-TP2B

NEC Aterm WR8160N[STモデル] PA-WR8160N-ST

NEC Aterm WR8160N[STモデル] PA-WR8160N-ST

今回は予算のこともあり、iPad2の中古をヤフーオークションで調達しました。上記のケースとタッチペンのセットで送料込みで30000円。また「テレビ電話をしたい」「今のところ外には持ち出さない」とのことなので、iPadWi-Fiモデルを選択しました。

無線LANルータは、比較的トラブルが少ないと噂のNEC製を選択しました。そうそう向こうの家に行けるわけではないので、一番安全なメーカーにしておきました。こちらは価格com経由で2500円程度でした。

またiPadのケースやカバーですが、フタ付きのものをおすすめします。「パタッ」と閉じることで電源が切れるのがわかりやすいと好評でした。また手のグリップ力が弱まっていくことを考えると、滑りにくい素材で、かつ全体を包めるデザインのものの方がよいでしょう。

事前準備:ソフト編

iPadで様々なサービスを使うためには、様々なアカウントが必要です。しかしパソコン教室での経験上、こうしたアカウントの登録や管理はシニア層が最も苦手とする手続きの一つです。ですので、できるだけこちらで事前の下ごしらえをしておきました。

1. Googleアカウントを作成する

後のApple ID登録用に、実家専用のGoogleアカウントを新規に作成します。GoogleのサービスはiPadと相性のよいものが多いので、新規で作るならこちら一択でしょう。
シニア層の方々の中には、古いプロバイダのメールを使っている方や、パソコン用のメールアドレスを持っていない方も多くいらっしゃいます。これを機に、パソコンでもiPadでもサクサク使えるメールアドレスをプレゼントしてあげるのもよいかと思います。

2. 『メール』の設定をする

iPadの『メール』アプリを起動し、「Gmail」を選択して必要な情報を入力します。Gmailであれば、アカウントとパスワードを入力するだけですぐ使えるようになります。

3. Apple IDを作成する

Apple IDの作成は、通常クレジットカードの登録が必要となりますが、下記の方法で行えばカード登録なしで手続きが行えます。認証メールはすでに『メール』アプリで受け取れるはずです。

4. 『FaceTime』を設定する

最初に『FaceTime』を立ち上げると、Apple IDの入力を求められます。その後、「連絡先」に自分のiPhoneの番号を忘れずに登録しましょう。

またiPad Wi-FiモデルでFaceTimeを使うのは発信受信ともに少しクセがあるので、下記サイトで挙動を確認しながらテストしてみるのがよいと思います。

5. 「iCloud」を設定する

いざという時のため、『設定』→「iCloud」→「iPadを探す」をONにしておきます。
その他、使う予定のない機能は混乱を防ぐためOFFにします。

6. 『Safari』のブックマークを設定する

よく見る可能性のあるサイトを、あらかじめブックマークしておきます。今回は「Yahoo!JAPAN」、「家族のブログ」、「自治体のサイト」などを登録しておきました。

番外. その他のアカウントを作成する

後にインストールするアプリのため、各種サービスのアカウントを作成しておきます。今回は以下の2つだけ用意しておきました。

iPad教育カリキュラムがスタート

今回の帰省は2泊3日と限られた期間しかありません。3日間でやってもらったことや、その反応をまとめてみます。

1日目:タッチ操作に慣れる

無線LANをまだ設置していないこともあり、まずはiPadのタッチパネルに慣れてもらいました。

  • 『カメラ』で写真を撮る、見る
  • 『メモ帳』で文字入力の練習
  • ゲームアプリでタッチ操作に慣れてもらう


文字打ちの練習は『メモ帳』で行いました。以前教室でiPhone講座を行った時には、皆さんフリック入力に苦戦されていましたが、iPadなら50音キーボードがあるため、比較的スムースに文字入力ができていました。シニア層にはiPhoneよりiPadがフィットするという理由の一つが、この文字入力のしやすさです。

2日目:ネットにつなぐ

次の日の朝、起きてリビングに行ったら、義理のお母さんがすでに『Angry Bird』で遊んでいる最中でした…。この中毒性は特筆に値すると思います。

午前中に、買っておいた無線LANルータを設置しました。NECのこの機種は、手順通りにケーブルをつないで電源を入れただけで使えるようになりました。

  • Safari』で家族のブログをチェックする
  • 撮った写真を『メール』で家族に送る
  • FaceTime』で家族にテレビ電話をかける
  • 『SkyDrive』で家族から共有された写真を見る
  • YouTube』で犬の動画を見る
  • Radiko』でラジオ番組を聞く
  • クックパッド』でレシピを探す


早速『FaceTime』でこちらのiPhoneとテレビ電話をしてみると、思ったよりハッキリと顔を合わせて話ができることに、とても驚き、喜んでいました。「どんな風に映ってるの??」とiPadiPhoneの間を行ったり来たり。カメラを切り替えればペットの犬の様子も映してあげられるので、これから電話の回数も増えるでしょう。


『SkyDrive』も大変喜んでもらえました。事前準備として、自分のSkyDriveの中に結婚式や旅行の写真などを大量に入れておき、このiPadに共有設定してあります。操作体系も標準の『写真』アプリと近いので、すぐに使えるようになりました。

この日は覚えること、できるようになったことが多すぎて、少々お疲れの様子。

3日目:トラブル対応

今日はこれまでの復習と、いざというときのためのトラブル対応を学びます。

  • App Storeで好きなアプリを探してダウンロードする
  • アプリの移動、削除の方法を理解する
  • 不具合のあるアプリをリセットする


ちなみにこの日もお二人は、ヒマがあれば『Angry Bird』で遊び、家族の写真をペラペラと眺めていました。正直、3日目でこんなにiPadベッタリになるとは思っていませんでした。

初めてiPadを使う様子を観察してわかったこと

今回、普段のパソコン教室よりもディープなiPad利用観察をすることができたのですが、ユーザビリティ視点でも興味深い発見がいくつかありました。

アイコンは「怖くて押せない」

つい先日、某社社長のインタビューで「すべてをアイコン化しているので直感的なんです」などという発言がありましたが、実際アイコンを初めて見た人は、それが何を意味しているのかわかりません。特に今回のようなIT初心者、シニア層にとっては、わからないものは「怖くて押せない」んです。

先ほどのリンク先には「慣れれば大丈夫」と続けて書いてありますが、怖くて押せないものに対して、いつ慣れることができるのでしょうか?

このあたりのボタンやリンクの表現については、「適切なラベリング」に勝るものはないと思っています。変にカッコつけず、テキストで表現すればいいんです。

話は変わりますが、先日教室で生徒さんのAndroidタブレット端末を触った際、抽象的なアイコンばかりが画面に並んでいて手も足も出ず、困った経験をしました。『アイコン=使いやすい、直観的』という認識を持っている方は、ぜひその考えを見直していただきたいと思います。

アナログを模したデザインが、『メンタルモデル』の構築を助ける

人気のあるアプリの中には、アナログなモノや物理法則を丁寧に取り入れたデザインを採用してるものもあります。これらは見栄えがよいのはもちろん、IT初心者にとってアプリをスムースに使い始められる効果があるのではと感じました。

たとえば『メモ帳』アプリでは、新しいページを作る際、紙がペラッとめくれるアニメーションが入るのですが、こうしたアナログの世界を模した動きは、IT初心者の理解をとてもよく助けてくれます。「ああ、今まで使っていたこれと同じなのね」「ここを触ったらこうなりそうね」と、いわゆる『メンタルモデル』の構築に大きく貢献しているように思います。

キラーコンテンツは、「家族」、「動画」、「介護」、「ゲーム」?

今回のiPad導入に際し、特にリアクションが良かったアプリが『FaceTime』、『SkyDrive』、『YouTube』、『Angry Bird』でした。

家族に関するコンテンツが強いのはもちろん、テレビに慣れた世代には動画コンテンツも人気が高いです。また高齢の親の介護に関する情報を検索し、Yahoo知恵袋のページを見つけて「同じように悩んでいる人が他にもいるんだねぇ」とホッとしていたのも印象的でした。若い人には当たり前となったネット上の悩み相談でも、まだまだ必要としている人に届いていないんだなぁと実感しました。

一方で、若い人に人気のTwitterFacebookなどのソーシャル系サービスの紹介は今回は見送りました。まだ周りに参加している人が少ないので、こちらはもう少し期が熟した際に提案してみようと思います。

身近にいて簡単に相談できる人の必要性

今回iPadを設置してきて思ったのは、やはり「身近に詳しい人がいるといいのになぁ」ということです。

2泊3日で何とか基本的な操作は覚えてもらったものの、いざこれからアプリや無線LANのトラブルがあったときには、自分では対応できないと思います。僕がそのためだけに飛行機に乗って行くわけにもいかないので、各町に1人でも、こうしたIT関係のちょっとした相談に乗ってくれる人が欲しいと。教室までいかなくても、カフェやジューススタンドのような雰囲気で、ちょっと一息つきながら詳しい人に面倒をみてもらうイメージです。

こういう役割、町の電器屋さんがいいかと思ったんですが、だいたいパソコンまでは守備範囲外なんですよね。なので各町役場に1人ずつIT担当者を配備する、もしくは地域のパソコン教室と提携するのがいいのかなと。

そうすれば定期iPad教室なんかを開いてコミュニティの活性化にもつながりますし、SNSのようなソーシャル系のサービスもより楽しめるようになるはずです。

その後の様子

iPadを設置してから約2週間。今のところ、順調に使ってもらっているようです。2、3日に1回、嫁と『FaceTime』で話しているようですし、カメラをうまく切り替えて、ペットの犬もちゃんと映してくれてます。

ラジオもほぼ毎日起動していて、「朝は入らないのに昼は入る」という謎の症状も出ています。『Angry Bird』は、ステージ3あたりで苦戦しているとのこと。

あとはネットワーク系のトラブルが発生しないことを祈るばかり…。

『ジャンプ率』を意識して、見やすいWebサイトをデザインしよう(後日談)

会社ブログ24本目です。

ジャンプ率』、最近自分の中でブームなんです。ブームという一過性のものではないのですが、これから起こるタブレット端末の普及に伴うWebデザインの変化の中で、必ずキーになる概念だと思っています。

ジャンプ率』が低いサイトは、ストレスフルなサイトである

サイト改善の仕事でユーザーテストをやっていても、「サイトがごちゃごちゃしててますね…」なんて声を本当によく耳にするんですが、大概はこの『ジャンプ率』の低さに起因していることが多いです。

情報の強弱がつけられておらず、どこから見ればいいのかユーザーがわざわざ判断しなければならない状態、これが「ごちゃごちゃしている」という言葉で表出してしまっているのです。

Webが紙媒体に近づいていく

これまでのWebデザインでは、横長のファーストビューにいかに情報を詰め込むかが大事でした。そしてその結果ターゲットが小さくなってしまっても、マウスがあるのでそれほど操作に問題もありませんでした。

一方でこれからのWebデザイン(もはやWebデザインと呼ぶものなのかはわかりませんが)では、まず端末は縦長にもなりうる、フリック操作によってスクロールを苦にしなくなる、雑誌のようにペラペラとめくる操作も入ってくる等々、より「紙媒体」に近い環境で見られることを想定しないといけません。

つまりWebは「じっくり見るもの」ではなく、「ザッピングされるもの」という傾向がより強くなると感じています。

iPad第3世代は、新しいユーザー体験を提供した

iPad第3世代とAppleのサイトの組み合わせを試したとき、「これは新しいユーザー体験だな」と感じました。ネットワークに繋がった『紙』を自在に操る感覚です。

スペックや筐体だけ見るとそれほど大きな変更のなかったiPad第3世代ですが、Retina Displayがこんなにもユーザー体験にインパクトを与えるとは。


その昔、SONYが『ウォークマン』を開発したことによって、それまで家の中で楽しむものであった音楽を外に持ち出すことに成功し、新しい音楽体験を提供しました。

今回のiPad第3世代の開発は、それと似たようなパラダイムシフトが起こったのではと個人的に感じています。つまり、ネットワークに繋がったインタラクション可能な『紙』を、自在に外に持ち出すことができるようになったということ。これにより、今後の生活が大きく変わってくるのではという期待をせざるを得ません。


最近iPadの記事ばっかり書いていますが、シニアのIT利用環境を考えたとき、どうしてもここは外せないんですよね。次も続きます。

小さい財布を探し求めて1か月さまよった話

ちょうど1か月ほど前、長年使った財布をなくしてしまいました。

使っていたのは、普通の二つ折り財布。コードバンという革が丈夫で美しく、結構気に入っていました。

外に持ち出す時はパンツの後ろポケットに入れるのが定番だったのですが、いかんせんこの大きさと厚さのため、飲食店でイスに座る時などはテーブルの上に出しておくのが常でした。

で、1か月前に行ったラーメン屋で、食べ終わってそのまま置き忘れ。30分後に慌てて戻ったものの、既に影はなく…。現金はそれほど入っておらず、カードの被害などもなかったのでダメージは最小限で済んだのが不幸中の幸いです。

なくした原因は、テーブルに出さざるをえない大きさ

この悲劇を繰り返さないために、なくした根本的な原因を考えました。それは財布の「大きさ」。

食事中にパンツの前ポケットに入っていても気にならない程度の大きさならば、テーブルの上に置き忘れることもありません。


よし、小さい財布を探さなければ。


小さい財布を探している間は、代打として家に転がっていたビニールケースにお金を入れていました。裏にはdocomoの広告があって、ちょっと人前で出すのははばかられるモノなんですが、意外や意外、圧倒的な薄さとそこそこのサイズゆえ、使っているうちに「これもアリかも」と思うように…。

そして、もともと財布には最低限のカード類(免許証1枚、クレジットカード1枚、キャッシュカード1枚)しか入れていなかったのですが、日常生活ではそれさえもいらないんだなと気づきました。

ただこれを使っていて微妙だと思ったのは、お札を折って収納すること。出した時に店員さんに広げさせるのも悪いし、複数枚のお札を取り出すのも難しいのでした。

条件に合う財布が見つからない

小さい財布、薄い財布をネットでいくつか探しました。しかしどれも一長一短。

小さい財布 abrAsus アブラサス

これははてブも沢山ついていて有名のようですが、お札が3つ折りになってしまい、出したときにカッコ悪そうなのと、革が重なるだけ分厚くなりそうなので却下。

薄い財布 abrAsus アブラサス

前述の「小さい財布」と同じメーカーが作っている「薄い財布」。確かに薄くて邪魔にならなそうなんですが、小銭入れがちょっと貧弱でしょうか。コインのお釣りをもらったとき、ザザーッと小銭入れに入れたい派なので、その場で綺麗に並べる必要があるこの財布は微妙です。

COTONA/コンパクトウォレット デベソ

これは小銭入れとお札入れが同じタイプ。見やすくていいかなと思ったんですが、お札に折り目がつくのはやっぱりちょっと嫌なので、やめておきました。非常に惜しい。

サルトーレ ワレットII

かなり薄くて、前ポケットに入れても邪魔にならないサイズのように見えます。しかし、やっぱりこれもお札に折り目がついてしまうので泣く泣くパス。

1万円札が入る小銭入れ

お札の大きさギリギリに合わせて作っている財布。おお、これはちょっとアリなのでは?カードを入れるところがないくらいで、他の条件はほぼ満たしています。しかもボックスタイプの小銭入れで、コインの把握がしやすい=支払いで無駄にコインを増やすことがない、という効果も期待できます。

※2014年の販売モデルではカードを入れるポケットがついたようです!

というわけで、「1万円札が入る小銭入れ」を買いました




7800円とお手頃価格なので、もしまた何かあったとしても諦めがつきます。もう高い財布は買わないぞと。

持ってみたところ非常に軽く、今までの2つ折り財布の半分以下の感覚です。財布というより、単品の小銭入れに近いと思います。試しにお札を入れてみましたが、1万円札は本当にギリギリ。この「測ってる感」がまたいいなと。

やっぱりカードは1枚も入れるところがなかったので、これは必要なときにカード入れを携帯するしかなさそうです。ただ出先でカードが必要になる時はあまりなく、ネットで買い物する場合も、カード番号さえ控えておけば何とかなるかなと。

写真より全然明るい茶色でびっくりしましたが、だんだんエイジングして渋い色になっていくのでしょう。それも楽しみですね。

年代別「大人教育」のコツ(後日談)

会社ブログ23本目です。

今回は珍しく教育系の内容を書きました。それに付随して、いまの自分の「教えること」に対する考えを少し。

若いって素晴らしい!

普段シニア層に教えることが多い自分には、「若い人ってこんなに飲み込みが早いのか!」と感動すらしてしまう研修でした。まぁ質問が少ないのも寂しいものですが。

今回はとあるIT企業だったのですが、若くてもExcelを使いこなしていない人って多いんだなぁと再認識させられました。

自分の場合は、新卒で入った企業でみっちりExcelPowerPointの使い方を修行させてもらったので、それは本当に有難かったなと思います。それから後の生産性が全然違うし、効果は半永久的に続きますから。

使えるだけじゃダメ。頭が良くないと教えられない

パソコン教室でもインストラクタ―のアルバイトを募集することが多いのですが、応募をしてくる方々の中には、「人に教える」という業務を少々ナメ過ぎな方もいます。


自分がここまで使えるから、人にも同じだけ教えられるだろう。
それは使ったことないけど、サッと勉強すれば大丈夫だろう。


しかし実際に教室に立ってみると、その考えは通用しないことがわかります。教えることの、その何倍かの知識と経験がないと、しどろもどろになってしまってダメですね。


そして相手の質問の本当の意図をいかに素早く読み取れるか、頭の回転が速くないと対応できません。また質問の内容をそのまま取って返すと、「そうじゃねぇんだよ!」みたいに逆ギレされる不条理なケースもよくあります。質問する人も、常に正しい質問ができるわけではないんですよね。


さらに、説明の仕方には頭の良さ、柔かさがにじみ出ます。
特に大人への教育の場合は、それとすでにある概念と結びつける、すなわち「例えを使う」という方法が有効です。しかしこれは様々な事象を抽象化してとらえる作業を常日頃からしておかないと、いざというときに出てこないものです。

難しいことを難しく話すのはド素人、難しいことをやさしく話すのがクレバーな人であると。そういう意味で、僕は昔から元NHK記者でタレントの「池上さん」を尊敬しているのです。このあたりのコツもいつか分析してブログにまとめたいですね。

教えることで、レバレッジを効かせる

昔は、「先生」「教師」なんて文句言われるだけの大変な仕事、何でなるんだろうと思っていた時期がありました。

でも今は、自分が考えていること、実現したいことなどを他の人にも広めることで、その実現可能性を高められる、とても「レバレッジが効く」アプローチだなぁと考えるようになりました。

もちろん現場の経験としても、教えている生徒さんに「なるほど!」と言ってもらえた瞬間の"やったぜ感"はヤミツキになるんですよね。そして教えることで教わることもたくさんあります。特にユーザビリティに関わる仕事をしている身としては、わかる/わからないの線引きがどこにあるのか、毎日直接観察できる環境は素敵だと思っています。

あなたのサイト、『タブレットフレンドリー』になっていますか?(後日談)

会社ブログ22本目です。

ちょうどこの記事を書く直前に、教室用のiPadデモ機が届いたので、それをいじりながら考えてみました。

Webサイトのあり方を変える可能性を見せてくれた第3世代

iPad第3世代をここで初めて触ったのですが、さすがのRetinaディスプレイ、初代を持っているのにも関わらず、感動して思わず下のようにツイートしてしまいました。

初代を初めて触ったときも感動したんですが、それとはまたちょっと違う感覚。驚きというより、ついにここまで来ちゃったかという感じ。ヒト型ロボットがあまりによくできててちょっと怖いんだけど…というのと近いです。

特にAppleのサイトを見ているときには、Webサイトではなく、「紙」を拡張した何かを操っている感覚になったんですよね。


今までのiPadでは、「タッチスクリーン」+「薄く持ち運びできるフルブラウザ」の時点で十分インパクトがありました。おかげでうちの嫁が、自分のパソコンが部屋にあるにも関わらず、リビングのソファーで寝転がりながらiPadを使ってネットするようになりましたし。


そして今回のアップグレードによってより「紙」に近くなったことで、今度はいよいよWebサイトの方が変革を求められるようになるのではと思います。

今までのようにPCサイト向けに作ったページでは、文字が多すぎる、リンクが小さすぎる、画像がRetinaディスプレイに対応していない等々、新型iPadで見るにはちょっと適さなくなってきました。

リビングで寝転がりながら、好きなページをザッピングして、気になるところはダブルタップで拡大する。そういう使い方を想定して作られていないんですよね。

そのためのガイドラインとしての記事を書いたつもりですが、あんまりアクセスが上がらなくてちょっと残念。おまけに突っ込みどころ満載とか言われる始末。

確かに記述した項目が雑多になってしまい、主観に寄ったところも多いのでしょうがないかと。ただ教室でのiPadへの反応からはこの流れに確信を持っているので、引き続き注意深くトレンドを見守りたいところです。

IT初心者に優しいシステムを考える際のポイント(後日談)

会社ブログ21本目です。

この記事を含め、この1か月でAppleよいしょシリーズとして記事を3本書いたことになります。


またこの記事には書きませんでしたが、もう一つシニアや初心者にiPadを初めとしたタブレット機器が受け入れられやすいポイントが、「価格のこなれ感」です。

教室にいらっしゃった方にiPadを触ってもらって、「値段は4万円くらいですよ」というと、とても驚かれます。

特にシニア層の方はパソコンを買い替える頻度が低く、ひとむかし前の1台20万円前後していた時代の感覚でいるためか、最近のIT機器の安さをあまりご存知ありません。

プレゼントに最適なiPad

私事ですが、ちょうど嫁の実家のノートパソコンも古くなってきたということで、このお盆休みにiPadを購入してセッティングまでしてこようと思っています。

いま向こうでパソコンを使っている用途は、おそらく簡単な検索とブログのチェック。そして期待しているのがFacetimeなどのテレビ電話機能です。iPadなら自由に持ち歩いて会話できるため、実家にいるペットの様子も映すことができます。

今までノートパソコンの場所に移動してわざわざ電源を入れて使うものだったインターネットが、iPadの登場でどう変わっていくのか観察が楽しみです。