年代別「大人教育」のコツ(後日談)

会社ブログ23本目です。

今回は珍しく教育系の内容を書きました。それに付随して、いまの自分の「教えること」に対する考えを少し。

若いって素晴らしい!

普段シニア層に教えることが多い自分には、「若い人ってこんなに飲み込みが早いのか!」と感動すらしてしまう研修でした。まぁ質問が少ないのも寂しいものですが。

今回はとあるIT企業だったのですが、若くてもExcelを使いこなしていない人って多いんだなぁと再認識させられました。

自分の場合は、新卒で入った企業でみっちりExcelPowerPointの使い方を修行させてもらったので、それは本当に有難かったなと思います。それから後の生産性が全然違うし、効果は半永久的に続きますから。

使えるだけじゃダメ。頭が良くないと教えられない

パソコン教室でもインストラクタ―のアルバイトを募集することが多いのですが、応募をしてくる方々の中には、「人に教える」という業務を少々ナメ過ぎな方もいます。


自分がここまで使えるから、人にも同じだけ教えられるだろう。
それは使ったことないけど、サッと勉強すれば大丈夫だろう。


しかし実際に教室に立ってみると、その考えは通用しないことがわかります。教えることの、その何倍かの知識と経験がないと、しどろもどろになってしまってダメですね。


そして相手の質問の本当の意図をいかに素早く読み取れるか、頭の回転が速くないと対応できません。また質問の内容をそのまま取って返すと、「そうじゃねぇんだよ!」みたいに逆ギレされる不条理なケースもよくあります。質問する人も、常に正しい質問ができるわけではないんですよね。


さらに、説明の仕方には頭の良さ、柔かさがにじみ出ます。
特に大人への教育の場合は、それとすでにある概念と結びつける、すなわち「例えを使う」という方法が有効です。しかしこれは様々な事象を抽象化してとらえる作業を常日頃からしておかないと、いざというときに出てこないものです。

難しいことを難しく話すのはド素人、難しいことをやさしく話すのがクレバーな人であると。そういう意味で、僕は昔から元NHK記者でタレントの「池上さん」を尊敬しているのです。このあたりのコツもいつか分析してブログにまとめたいですね。

教えることで、レバレッジを効かせる

昔は、「先生」「教師」なんて文句言われるだけの大変な仕事、何でなるんだろうと思っていた時期がありました。

でも今は、自分が考えていること、実現したいことなどを他の人にも広めることで、その実現可能性を高められる、とても「レバレッジが効く」アプローチだなぁと考えるようになりました。

もちろん現場の経験としても、教えている生徒さんに「なるほど!」と言ってもらえた瞬間の"やったぜ感"はヤミツキになるんですよね。そして教えることで教わることもたくさんあります。特にユーザビリティに関わる仕事をしている身としては、わかる/わからないの線引きがどこにあるのか、毎日直接観察できる環境は素敵だと思っています。